CONCEPT

コンセプト

家づくりで大事なポイント

設計をしていく上で、大事なポイントをご紹介します。

配置計画(敷地と周辺との関係性配慮)

配置計画

お施主さんから住宅の提案を求められた時に、設計条件及びコンセプトを重視しながら、敷地を確認いたします。方位の確認、日当たりや風通し、周辺の環境ロケーションの善し悪し、隣接地の状況、前面道路との関係性、上下水の有無、電柱の位置等また景観条例があればそこも含めて検討。前面道路からガレージへの車の誘導動線の流れ、人の動線アプローチの検討。
色んな角度から敷地を眺め、美しく見える方向を意識してファサード計画。家の中からの視線と周辺及び隣接建物からの視線等も配慮。隣近所の方が居なければ独自性で判断し、隣近所の皆さんが居れば関係性に配慮。風通し日当たり等周辺に対する配慮も検討し敷地にゆとりを持たせます。

平面計画(プランニング)

さまざななことを考慮しながらお客様のお家をプランニングいたします。

  • 配置との関係性、各部屋間の関係性から間取りを計画
  • 敷地の形状から前面道路とガレージまでの位置関係、玄関までのアプローチの検討
  • 敷地の広さや建蔽率(けんぺいりつ)等から、平屋建か2階建が良いのか、敷地を見て判断

01

玄関

  • 玄関は、プライバシーを確保しつつ周りから見て解りやすく、ガレージに近い場所に
  • シューズクロークは、玄関ホールへ設置するか、別の空間へ設けるか
  • 最近の傾向としては、家族動線と客動線を分けてシューズクロークからパントリーへと続きキッチンへと動線計画を考えることも

02

居間

  • 居間はコミュニケーションの場であり、リラックス出来る場所
  • 日当たりの良いロケーションの良いところを居間にすることが多い
  • 吹抜空間を取り入れ開放感も

03

キッチン・水回り

  • キッチンは居間と隣接することが多く、料理をしていても家族との会話が楽しめる
  • 食品庫(パントリー)は、キッチンとの関係性が一番強いので隣接
  • 吹抜空間を取り入れ開放感も
  • キッチンとの距離感も考慮し、設備配管(上下水配管)の経費削減に

04

和室

  • 最近ではほとんど見られないが、和室(畳の間)の必要性
  • 畳の上で寝転べる
  • ゲストルームとして使用する場合も

05

プライベートルーム

  • プライベートルームは、WCを隣接もしくは含めて計画
  • 2Fか2Fかは、全体のバランスをみて判断
  • 将来的なことまで考えれば、1Fが望ましい

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子供部屋

  • 子供室は、必要最小限で4.5~6畳程度
  • 住んでいる地域によって考え方は変わるが、高校まで一緒に暮らし、就職進学で親元を離れていくのが一般的なので、必要以上に華美にしない

構造・材木・耐久性

木造の伝統工法

木造の伝統工法

伝統工法の中でも渡り顎工法(わたりあごこうほう)ではなく「通し柱工法」は土台から2階の梁もしくは母屋、棟木まで1本の柱で通っています。単価は高いのですが、構造的には丈夫で、1件当たり12~15本位使用ています。吹抜に面する通し柱は、大黒柱として5~6寸角の桧柱をツインで使うことが多いです。その他の管柱(3.5寸~4寸角)は、国産の桧材を使用します。

紀州産の桧

現在取引している構造材の材木屋さんは、和歌山県田辺市にある「株式会社山長商店」。紀州と言えば梅が有名ですが、建築業界では材木も大変有名です。中京関東で有名な老舗です。遠方なため長野県内では使用するにはプレスカットの打ち合わせにも運搬にも時間がかかります、そのためコストは高めです。
しかし数少ない山師が山の手入れをして樹木を守っています。数十年から百年以上手をかけてきた様子を伺い大変感動いたしました。1本1本職人の目で検査(見た目の善し悪し)、検品検査(ヤング係数測定)をして、安心安全なものを出荷。昔大工さんが木の目をみてどこに使うかを判断していたのを彷彿とさせます。カットが主流になった現在、大工さんの変わりの役割をしてくれています。

材種の使い分け

材種の使い分け

構造材の関係から、土台は堅木の栗材や欅材もありますが、基本的にはヒバ材・桧材を使用します。ヒバ材・桧材は防蟻材としても、よく使われています。
柱材は桧材を主に使用します。たまに、杉材は使用して欲しいと要望がある場合にのみ使用します。
桁梁材は米松主に使用します。ー米松は輸入材ですが、安価で丈夫です。国産でも材石を上げれば強度も出て米松と同等材となります。国産の桧・杉材に変更すると少しコストがアップします。

耐久性

材種の特徴特性など、使う場所によって判断します。材木は、生息年数に比例して寿命(耐用年数)決まるとも言われています。
大木になると背も高くなり何本も切れます。1本の木から丸太にして3~4mで4~5本。根元に近い幹の1番玉から4番玉5番玉くらいまで取れるのです。
そして梁材に適しているのは、2番玉以降と言われています。材木プレカットを担当している方とどの部位を使っているか確認し、耐久性と安全性を担保いたします。

デザイン性(外観・内観)

環境や景観条例も踏まえ調和を大切に

お施主さんの求めているデザイン、敷地の環境、景観条例等も踏まえて、あまり奇抜になりすぎず、調和を取りながら自己主張し、道路の位置関係などからどの角度から見られるかなどを考慮し、外観のデザインを探ります。

  • どちらかというと「和モダン風」と「モダンな建物」が得意
  • 建物を見る者に安心を与え、美しく心地良いデザインに

外観デザインで重要な窓の役割

  • 法的(採光・換気等)や機能性(断熱性・遮光性・結露)も重要だが、色・形状・大きさも大事
  • 外壁の素材に合わせて色あわせ
  • 窓の位置よって、外から丸見えにならないように配慮
  • 植栽計画で対応したり、塀を設けたり、外から視線が気にならないように位置高さを確認
  • 室内でのプライバシーを確保しつつ外観デザインをまとめる
  • 植栽や目隠し塀は建築デザインの一部大事な要素

内観デザインは特にL.D.Kの空間が大事

  • 心地よいリラックスできる空間を創るために、空間の大きさ・窓の位置や形状大きさを決める
  • 外観から攻めながら内観のデザインへと検討を進める
  • 「外」→「内」→「外」と、何度も繰り返し検討

高さ関係をしっかり検討し立面図を検討

  • エスキース模型を造って更に検討、1/100のスケールで製作
  • 図面ではなかなか分かり難くても、模型だと形プロポーションがよく解りお施主さんに好評いただいております。
  • イメージしたデザインを解りやすく伝えるために、模型を活用しています。

断熱性能(省エネ住宅)

家づくりで、断熱性能を考えることは最も大事なポイント
哲・Braveではデザインも大事ですが、それ以上に重要な事と考えています

UA値

断熱性能を現す数値として、Q値とUA値があり、最近ではUA値での表現が主流です。

  • UA値とは、住宅から逃げていくエネルギーまたは外皮平均熱貫流率のこと
  • 各部位から熱損失を合計し外皮面積で割って求める
  • 数値が小さいほど性能が高くなる
  • UA値=外皮総熱損失量/外皮表面積

地域ごとに基準値が決められています

日本列島を北海道から沖縄まで1~8の地域に分類、2019年11月に新しい区分が発表されました。長野県は南北に広く高低差もあり、2~5地域までの4地域にまたがっています。

  • 標高の高い旧開田村や軽井沢町川上村等が北海道地域と同等の2地域
  • 長野県の大半が3~4地域
  • 駒ヶ根市も4地域
  • 飯田市と喬木村だけが5地域

ZEH誘導基準(UA値)

1~2地域0.32以下
3地域0.40以下
4~7地域0.48以下

HEAT20 G1基準(UA値)

1~2地域0.34以下
3地域0.38以下
4地域0.46以下
5地域0.48以下
6~7地域0.56以下

HEAT20 G2基準(UA値)

1~3地域0.28以下
4・5地域0.34以下
6・7地域0.46以下

哲・Brave仕様では0.25~0.35程度になっています。

実例数値

お施主さんによっては、1年間の光熱費(電気代)を提供して頂いています。
断熱性能を上げることにより、冬場の暖房消費量を押さえています。信州でも猛暑と夏も大変暑くなってきたが、夏場の冷房消費量も押さえ、可能であれば冷房はいらない蔵の様な快適さを追求していきたいと考えています。

・東御市F邸2017/6完成4地域UA値0.37 52%削減(BELS自己評価)
・伊那市I邸2017/6完成4地域UA値0.3848%削減(BELS自己評価)
・駒ヶ根市A邸2017/7完成 4地域UA値0.36 53%削減(BELS自己評価)
・伊那市S邸2018/9完成 4地域UA値0.3964%削減(BELS自己評価)
・中川村H邸2018/11完成 4地域UA値0.3545%削減(BELS自己評価)
・駒ヶ根市T邸2018/12完成 4地域UA値0.3637%削減(BELS自己評価)
・箕輪町M邸2019/3完成 4地域UA値0.3844%削減(BELS自己評価)
・中川村S邸2019/5完成 4地域UA値0.3045%削減(BELS自己評価)
・駒ヶ根市H邸2019/7完成 4地域UA値0.3248%削減(BELS自己評価)
・箕輪町K邸2019/10完成 4地域UA値0.3459%削減(BELS自己評価)
・宮田村T邸2020/1完成 4地域UA値0.2551%削減(BELS自己評価)

哲・Braveの断熱の基本仕様について

内外装建材費用の8~9割が断熱材費用です。断熱材のコストのウェイトが大きくなります。これだけ断熱材を使っているからこそ、月々の電気代が押さえれるということになります。如何に、エネルギー消費量の少ない家にするかがポイント。無理せず普通に暮らしても、消費電力の掛からない家を造ることが大事です。
「年金暮らしになっても困らない家づくり」にしましょう!

基礎断熱土間部分発泡系断熱材(3種)t=75~100mm
立ち上がり発泡系断熱材(3種)t=50~75mm
外壁充填断熱パーフェクトバリア13Kt=106~120mm
外壁外断熱パーフェクトバリアボードタイプ30Kt=50mm
外壁断熱合計t=166~170mm
屋根天井(外断熱)パーフェクトバリア13Kt=106~120mm
屋根天井(内断熱)パーフェクトバリア13Kt=212~240mm
屋根天井断熱材合計t=318~360mm

冷暖房器具の考え方

哲・Braveで検討できる暖房器具

冷暖房器具を選定する上で、断熱性能を考慮しないで決めることはあり得ません。哲・Brave冷暖房器具をあまり必要としない家づくり(エネルギーを消費しない家)を目指しております。仮に暖房が必要であっても最小限のエネルギー機器にしたいと考えています。

エアコン

全館暖房として考え、各階1台(8~10帖対応)として1~2台で対応可能。
【メリット】イニシャルコスト及びランニングコストが安価
【デメリット】エアコンの設置場所によっては内観・外観のデザインを損なう場合があるので考慮して提案します。

薪ストーブ・ペレットストーブ

【メリット】薪の調達確保ができる場合は、光熱費の削減になります。
【デメリット】薪を購入配達してもらうようになると、かえって光熱費は高くなることも。
日常的に家にいる方には良いですが、忙しくて家にいる時間が少ない方には向かないかもしれません。断熱性の高い家には、薪ストーブは能力が有り過ぎて室内が熱くなりすぎる可能性もあり、ペレットストーブの方が管理しやすい場合もあります。煙突から煙や臭いも出るので、周りの環境を見て設置できるか判断する必要があります。

パネルヒーター

ここ数年で一番多く使われている暖房機器。全館暖房として考え、1件当たり5~7台のパネルヒーターを設置して計画します。
エネルギー源はヒートポンプが主流で、室内温度設定を21~22℃にするので、不凍液の温度設定は25~35℃を目安に調整します。
真冬期間は連続運転、中間期はタイマー運転を推奨。安全で世話もなく、快適に使用しているとお施主の皆様からは、一番好評いただいております。光熱費(電気代)も、完成してから1年間の電気代をお施主さんの方々から参考データーとして頂いており、断熱性の良さに比例して光熱費の電気代が抑えられている事を、実際のデーターからも判断することができます。
哲・Braveとしては1年間の全ての光熱費を10万円以内で考え、7,000~8,000円/月の一月の平均光熱費と考えます。
老後にも優しい家づくり、負担の掛からない家づくりをご提案しています。

材料・素材選び

こだわりの材料素材選び

01

透湿防水紙:ウエザーメイトプラス

  • 耐久性能と耐水と透湿性能に優れている
  • アメリカでは、問題にならないように常識的に使用されている

02

材木:構造材紀州産の桧材、杉材

  • 国産材(紀州)の桧、杉材を使用
  • 梁桁材:米松KD材を使用
  • 床材は広葉樹系のナラ材、及びオーク材を使用

03

断熱材:パーフェクトバリア

  • ポリエステル健康断熱材(ペットボトルの再生利用材)
  • 住む方にも、施工者にも優しい断熱材
  • 循環型世界に貢献
  • 断熱性能、耐久性に優れている
  • 価格が少し高い

04

内装下地材:ハイクリンボード

  • 化学物質(ホルムアルデヒト等)を吸収分解する機能を持った石膏ボード

05

内装仕上げ材:珪藻土(天然スタイル土壁)

  • 高い調湿効果があり、化学物質を吸着分解する
  • 下塗りがいらないので、施工性が良い
  • 石膏ボードにそのまま塗れる

06

サッシは樹脂窓へ APW430~APW330(YKK)・エルスターS~エルスターX(リクシル)

  • 断熱性の良い家にするためには、窓の性能は大きく影響する
  • 内部外部フレームが樹脂製。ガラス面は、断熱lowEガラス+アルゴンガス入り、樹脂スペーサー仕様

07

木製建具はオーダーメイドで職人さんへ

  • 木製建具は、職人さん手造りで製作